短編

□隙
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プロポーズを受け、婚礼をしてから数日後、鳳珠は秀麗を戸部に呼んだ

「失礼します。黄尚書私に用があるって・・・」

「黄尚書?二人の時は名で呼べと言ったはずだが」

「え、で、でも・・・///」

秀麗はチラッと景侍郎の方を見た。それに気付いた景侍郎が苦笑する

「柚梨は私の顔も名も知っている。構うことはない」

秀麗が言いにくそうだったので柚梨はお茶をいれると言って部屋を出た

「・・・鳳珠」

「何だ?」

「何だじゃないですよ。呼んだのはそっちなんですから」

「・・・もう仕事は終わるのだろう?」

「まぁ、はい」

「終わったら二人で街にでも出掛けるか」

「え?いいんですか!?」

「何故そんなに驚く?」

「だって、鳳珠外に出たがらないから・・・」

「その方が二人ゆっくりできるだろう。秀麗を独り占めできる」

仮面を外して秀麗へと歩み寄る

「愛しい者とは少しでも長く一緒にいたいと思うのは当然だろう?」

「鳳珠・・・///」

鳳珠は秀麗を抱き寄せ顎に手をかける

「お茶がはいり・・・」

景侍郎は一瞬固まった

「け、けけ景侍郎!あ、有難うございます」

「・・・・」

見れば秀麗の後ろで鳳珠が睨んでいる

「本当・・・すみません」

お茶を置くと景侍郎が去っていった
止めたが「こちらに用があるので。私のことなど構わず」と言って行ってしまった

あぁ、絶対にさっきのこと気にしてるわ・・・
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