短編

□予想外
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「おい」

(来たーーー!!)

「あ、清雅」

「秀麗、ちょっと来い」

明らかに不機嫌な清雅に気付かないのか秀麗は普通に反応しただけだ
燕青も離れず、そのままでいる

「何よ?」

秀麗がゆっくりと立ち上がると、清雅は秀麗の腕を掴んで引き寄せた

「ちょっ!?」

「………」

清雅は無言で燕青を睨み、それを燕青は軽く流した

「俺達はお前ほど暇じゃないんだ。用がないなら来るな」

燕青の態度にイラついた清雅は睨み付けながら言うと、秀麗を連れて奥へと姿を消した

「あ〜あ〜。姫さんも大変だな〜」

(アンタのせいじゃん)

「あんな奴のどこがいいんだ?」

(あぁもう何処かに行ってくれないかな〜)

「タンタンお前もそう思うだろ?」

(俺にふるなっ!!)

「…ノーコメント」

「姫さん大丈夫かな〜」




■□■□■□■□■□


「ちょっ清雅!どうしたのよ?」

秀麗が問うと、清雅は使われていない部屋に入り秀麗を壁に押し当てた

「お前あいつが好きなのか?」

「は?そんなわけないでしょ」

「あんな必要以上にくっついていてか?」

「何を言ってるの?」

「あんなとこ俺に見せて…喧嘩売ってんのか?」

清雅の瞳に怒りの炎が見えた気がした

「俺以外の男なんかと…」

清雅の指が秀麗の顎にかけられる

「燕っ……」

名を呼ぼうとした秀麗の口は清雅によって遮られた

「俺のまえで他の男の名を呼ぶな」

深くなっていく口付けに息が荒くなっていく

「お前は俺のものだ」

何度も何度も重なり交わる

「お前は俺の名を呼び、俺だけを見て、俺だけを求めていればいい」

首筋にかかる細い指に秀麗の体が反応する

「だったら…あんたも私だけよ?」

「フン……そう煽るなよ」

そして二人は深い愛へと沈んでいく
互いに愛を込めて……



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