頂き物
□君に夢中
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君に夢中
Y.side
俺は毎日あそこに行く。
最初は何度も何度も殴られて傷がついた。
それでも俺は、諦めずに、決まってあいつとお昼を食べた。
いつからか、
あいつは殴らなくなった。
いつからか、あいつがいないと寂しくなった。
雨が降ったら、あいつと相合い傘をした。
時々触れる肩に、やたら心臓が跳ねた。
良くできたテストを見せた時。
よかったね、って言って笑ったあいつの顔が、目に焼きついて離れなかった。
授業をサボってあそこに行った時。
たまに返事をしてくれて、時間がゆっくり進めば良いのにって思った。
他の奴なら感じないのあいつにだけ感じる。
この、気持ちの正体は、
end.
(もう気付いているのかもしれない)