夢T
□君想
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頭の中はいつも真っ赤。
キミを引き裂く、キミを殴る、キミを蹴る、キミを蔑む、キミを刺す、キミを切る、キミを折る、キミを嬲る。いつもそんな事ばっかり考えてしまうから仕事だって全然はかどらないし食事も面倒になっちゃって。
とにかくキミを縛り付けたかった。狂ってる?別にいいよ、私はキミしかいらないから。
「×××、お弁当一緒に食べない?」
『うん!それじゃ屋上行こうよツナ!』
狂ったように駆け巡る思考はずっと胸の内にしまっておく。
だってまだ幸せでしょ?
だって知らないでしょ?
私が誰で、何者か。
キミは知らないし、私もまだ教えてない。
壊れた物が要らないみたいに、普通は壊れた想いだっていらないから。
「んー!いい天気だね」
『ぽかぽかだね〜』
キミは知らない。
私の本当の想い≠。
目茶苦茶にしたいんだ、キミの周り、キミの家族、キミの友達、キミの物、見知らぬ他人、キミが目に写した全部、
キミ自身。
壊してみたい、子供みたいな好奇心でもないし嫉妬でもない。そんなものじゃない。理由なんてない。
ただ、傷付けてみたい。
思考なんて狂ってていい。それを表に出さないから。
けど、いつも思ってる。
キミを見ると、キミと話すと、キミが笑うと、キミが怒ると、
いっそ、行動してしまえるまで狂いたい、って。
君想
(ねえツナ?今すぐここから貴方を突き落としてもいい?とか)
(聞いてみたくなってしまうけれど、彼はきっと、異常な私を愛さない)
end