ギアス

□memory -smile-
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※『memory』シリーズ。
 snow編の続きです。























「……そう言う事もあったね」


レクイエムの前日の夜。

僕はルルーシュの部屋にいた。

明日の事が気になって、眠れなかったのだ。

眠れないと告げると、ルルーシュは「遠足か」と、笑って言った。

……そんな楽しいモノじゃない。

心でそう思ったが、ルルーシュの前では最後まで笑おうと決意したので、怒る事も泣くこともしなかった。

否、泣くのを堪えた。

下唇を噛みしめ、「あはは、緊張してるのかな?」と言った。

ルルーシュは笑って、「子供かお前は」と言った。

そして、何となく思い出話になった。

それは、ある雪が積もった日の朝の話。

雪だるまより雪兎がいい、と言ったルルーシュに爆笑した日だった。

子供っぽいルルーシュ。

可愛いルルーシュ。

僕は懐かしむように、ルルーシュの頭を撫でた。


「……どうした?」

「ううん………」


そして、ギュッ……とルルーシュを抱きしめた。


「ルルーシュ」

「なんだ?」

「最後まで笑顔でいようね」


僕が呟くように言うと、ルルーシュはクスクス笑い「あぁ」と短く返した。


「ねぇ、他の話はないの?」

「じゃあ、去年の文化祭で……」














ずっと笑顔でいよう!
そうしたらきっと、辛いのがまっしになるはずだから





END


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