キョン*ハルヒ
□伝って染まる
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ハルヒの突拍子もないイベントの提案を、勉強そっちのけでひとしきり聞いた(ていうかさせられた)授業の後。
俺はなんとなく気分が向いて、屋上で弁当を広げてみる事にした。
決して、ハルヒが菓子パン片手に屋上へ向かう姿を見かけたからではない。
断じて、ない。
「……よう」
ビュゴォォォオと風が激しいのをこらえつつ、左手に弁当を携え軽く先客に挨拶する。
「あら、何?屋上でお弁当?あんたも物好きね」
お前に言われたくない。
「ふん、まぁいいわ。砂まみれのご飯食べるのはあたしじゃないし」
ハルヒはそう言うと、チョコチップメロンパンにかぶりついた。
カリカリのもふもふがいいのか?
チョコチップは邪道だとか聞いたが。
「何それ」
さぁな、そんな電波を受信したんだよ。