キョン*ハルヒ
□会いたかった
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そうだ。
俺は会いたくて、会いたくて、
怖かったんだ。
“会いたかった”
ハルヒのいない世界。
それを否定したのは、周囲の様子が変わってしまった事だけが理由ではないだろう。
ハルヒのいない世界。
俺はハルヒに会いたかった。
セミロングの黒髪の、SOS団長の、あいつを探していた。
ハルヒのいない世界。
刺されて、死を覚悟して意識を失う寸前、思い描いたのは家族でもクラスメイトでも朝比奈さんでも長門でも古泉でもなくて、
ハルヒだった。
きっと俺は、
ハルヒに会いたくて帰って来た。