キョン*ハルヒ
□現が夢
1ページ/5ページ
「ハルヒ」
「……っゃ、あ」
俺はハルヒのはだけた胸元にキスしながら頭を擦り付けた。
すると、ハルヒが汗ばんだ自身の顔を、隠す様に手で覆う。
それは俺にとって、大変面白くないものだった。
いや、可愛いけどね。
「顔見せろよ、ハルヒ」
「ゃだ、……っゃ、ぇろ、キョン」
「見たいんだ」
ハルヒの全部が。
そう言って俺はハルヒの腕に手を掛け、そっと顔から遠ざける。
潤んだ瞳。
恥ずかしそうなハルヒの、赤く染まった頬が見えた。
その表情があまりに扇情的で愛しくて、俺は貪る様に唇を重ねた。
“現が夢”
……という所で、俺は目が覚め、同時に自分の脳ミソへ呆れを通り越して哀れみを抱いた。
「……なんつー、夢を」