キョン*ハルヒ
□ドッペルゲンガー
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俺は唐突に目を覚ました。
そして同時に知った。
俺の役割と、存在理由と、
胸の切なさを。
“ドッペルゲンガー”
俺はハルヒの部屋にいる。
目覚めた時からここに立っている。
何故だ。
何故“俺”なんだ。
「……すー……すー……」
ハルヒはベッドで、部屋の真ん中に立っている俺に気付く事なく、安らかな寝息をたてている。
その寝顔が可愛くて、きゅぅ、と胸が苦しい。
……“あいつ”も、同じように感じるのだろうか。
その答えは、自分が一番わかっていた。
「……YESに決まってる」
“俺”は、“あいつ”そのものでもあるのだから。