キョン*ハルヒ
□苦痛
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ブルーなスプリング、と書いて青春。
それを聞いて大半の人々が思い浮かべるのは、キラキラした何か綺麗で熱くて、血と汗と涙とその他諸々がない交ぜになった様な、そして若い頃しか手にできない様な、そんなものではないだろうか。
それはつまり、友情だの努力だの衝突だの挫折だの協力だの達成だの、……恋、だの、そういった類いのものだ。
けれども、それは間違いだ。
青春はそんなにキラキラしたものでは無いからだ。
つまり、何が言いたいかと言うと、
青春を満喫しているはずの俺は、
今、ただひたすらに苦しかった。
“苦痛”
苦しい、と思う様になったのは、意外と最近だ。
しかしそれは、ずっと無意識の内に感情を押し殺していたからであって、大元となる想いを抱いたのは本当は結構前だったのかも知れない。
いや、もしかしたら、この苦痛は押し殺していたが故の反動なのだろう。
別の言い方をすれば、気持ちから目を反らし続けてきた俺への、罰だ。