キョン*ハルヒ


□伝って染まる
1ページ/5ページ

ハルヒが背中を突いて来たら、それは始まりの合図だ。
少なくとも俺は、そう思っている。





“伝って染まる”





ツンツンと、シャーペンの先端が背中に刺さる感触。
突くのはまだよしとして、シャーペンでやるのは止めて欲しいね。
ブレザーの背中がいつか真っ黒になるんじゃないかと気が気でない。


「……なんだ」

「ねぇキョン、思いついたの!」


後ろを振り向けば、例の500ワットスマイルが迎えてくれた。
視近距離で見ちゃいけない、失明してしまう。

ハルヒの笑顔は、いつもそんな風に思わせた。


「……何をだよ」

「聞いて驚かないでよ!!今度の連休……!!」


──そう。
全ては、コイツの笑顔から始まる。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ