キョン*ハルヒ
□クローバー
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「案外、ないものねぇ」
ハルヒがイライラしながら呟いた。
だったら、一緒に探しているこっちの身にもなれ。
“クローバー”
俺達が今校庭の片隅で探しているのは、クローバーの葉だ。
もちろんそんなものはどこにでも生えている。
すなわち、俺達のターゲットはどこにでもないクローバー、四つ葉だった。
「みくるちゃん、そっちは見たの!?」
「ひぁうぅ、ま、まだです……」
「ほらっ有希も、古泉君もっ!!もっと念入りに!!」
「……」
「はい、すみませんね」
ハルヒのイライラのとばっちりを食らうSOS団メンバー。
朝比奈さんはエプロンドレス姿でびくびくしてるし、長門は無言だし、古泉はいつものニコニコ顔で上辺だけ申し訳なさそうに謝る。
「キョン!!アンタも、もっとしっかり探しなさいよ!!」
うわ、俺に回ってきた。