キョン*ハルヒ
□好きだよ
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中には、ハルヒ一人きりだった。
そして声のトーンそのままに、むすっとした顔で頬杖をついている。
団長様は、明らかに不機嫌だ。
「……よう」
「……ん」
返事はするが、こちらを見もせずにパソコンを睨み付けている。
何があったんだか。
さっぱりだ。
他のメンバーに事情を聞こうにも、朝比奈さんや古泉、長門もいなかった。
なんなんだ。
「……他の3人はどうした?」
「皆用事があるって、先に帰った」
ハルヒはしかめっ面を少しも崩さずに答えた。
「……そうか」
……こういう時のハルヒには、何を言っても無駄だ。
下手に話掛ければ、逆ギレされかねん。
こちらとしても、わざわざハルヒと言い争いなんてしたくはない。
どうせ負けるし、一応、まぁ、惚れた女子なのだから。
そこで俺はお茶を煎れた。
適当に茶葉を入れたせいで、味はものすごい濃さになった。
「……飲むか?」
「……いらない」
なんとなく、あの時の事を思い出した。