キョン*ハルヒ
□見てた
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会話も途切れたので、俺はまた歌を口ずさんだ。
というより、勝手に歌ってしまうのだ。
これは世界的にもかなりの「あるある」だと思う。
「つらくなってはしりだーす、あぃみっしゅーべぃべー」
……俺には、この歌の女の子の気持ちが、わかる気がした。
「好きだ」と伝えたい。
でも一緒にいるのがいつの間にか当たり前になっていて、
そしていつの間にか手遅れになっていた。
どんな自分ならいつまでも一緒にいられたのかわからない。
もう背中を見ている事もかなわない。
そして、切なくて、つらくて、走りだす。
傍にはもう、
いられないのだ。