キョン*ハルヒ
□月に行こうよ
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俺はその番組を知らないフリをして、ハルヒに思う存分アポロのヤラセを解説させた。
ハルヒはただ話をしたいだけなのだから、合理的に考えればそれが一番時間的にも労力的にも手っ取り早い。
「とにかく、そのエリア51っていう所に何かあるのよ!!でも立ち入り禁止!!近づいたら狙撃なんて、怪しいって自分で言ってるようなもんだわね」
「さいで」
「それに、月に立てたっていうアメリカの旗は映像では風で揺らめいてたの!!空気がないなら風もないハズなのにおかしいわ!!」
「成る程」
「何より、アームストロング船長の言葉!!『嘘っぱちだ、こんな話まともに聞いてられない』って言ったくせに、『君を訴える』ですって!!本気にしてないなら、どうして裁判の必要があるの?おかしいわ」
「ほうほう」
やはり、昨日のテレビから情報を入手したらしい。
単純なヤツだ、とつくづく思いながら適当に相づちを打っていると、
「そうだっ、ねぇ、SOS団でいつか月に行きましょうよ!!」
「……はぁ?」