《テキスト》
□Iris(恋のメロディ)
1ページ/5ページ
目的地に向かって薄暗い裏路地を歩く。
今日は黒い俺。
大切な家族と会う日だから。
千年公は服装に煩いから、文句を言われない様、三つ星どころか国王の前に出ても遜色ないだろう装いにした。
服装云々の前に千年公のあの顔で問題ないなら全てが大丈夫な様な気もするが、敢えて突っ込まない。
『お。此処か』
明らかに不自然な空間にある扉を開けると長い廊下。
壁には風景画が並び、鑞燭の灯がぼんやりと辺りを照らしている。
扉を閉めると空間に溶け込む様に消えた。
【Iris(恋のメロディ)】