オリジナル2
□好敵手 boy meets girl
1ページ/12ページ
武闘館学園。
初等部からのエスカレーター式で、文武両道、あらゆる面で力の強いものがその頂点に立ち、支配する。
もちろん外部からの編入も可。
まぁ、平凡な俺にはあまり関係無い。地味に目立たなく過ごしていれば普通に日々は過ぎていく。そう、地味に目立たなく過ごしていれば。
「どうしてこうなった」
俺はその日、この学校に進学することとなった原拠であるジジィと(正確にはもう一人いるのだが)喧嘩してむしゃくしゃしてた。
そこに揉め合う男と……女?いやここは男子校だ。ホモの巣屈とも言われる男子校。可愛い女の子との甘酸っぱい青春なんぞまたのまた夢。
ほら、あれだ。女顔の可愛い系男子。そういった人間がこの学校ではその対象となる。
「嫌だ、僕は強い男としか付き合わない!」
「だから俺は強いんだって、だって生徒会だし。俺と付き合おうぜ」
「触んないでよ」
可愛い系男子とチャラそうな不良男が揉めている。うわぁ…めちゃくちゃまずい場面。
見てたら可愛い系男子の方と目があった。
「え」
「んだぁ、てめぇ。なにジロジロ見てんだよ」
いや、絡まれても困るし。そいつは助けを訴えるような目。
俺もむしゃくしゃしてたのがいけなかったのかも。
バキッ
俺の綺麗な蹴りがチャラ男の頬に食い込んだ。可愛い系男子は目を見開いて見ていた。
「あ」
やってしまった。
この出来事が更に俺の平凡な人生を狂わせた。