Let's&go

□ネタB
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「れれれ烈兄貴ぃ?!なんでいきなり入ってくんだよっ」
「別にいいじゃないか。昔は一緒に入っていたんだし」
「昔は、だろ!」
「別に男同士なんだから気にすることないじゃんか」
「まぁ、そうだけどな…」
「寒いから入るよ」
「はっ?」

烈兄貴が俺が入っている浴槽の中に入ってきた。
昔は二人で入ってても広すぎた浴槽。でも今はとてつもなく狭い。

「ちょっ、烈兄貴狭い…俺出るから…」

俺が出ようとしたら烈兄貴が腕を掴んで浴槽の中へと引き戻す。
烈兄貴に抱えられるようにして湯船に浸かるような状態。
これなんか可笑しくねぇーか?

「あ、兄貴…?」
「ん?なぁーに豪」
「可笑しくねぇーか?」





俺の携帯どこだ?
携帯を探していると烈兄貴が何かをいじっていた。

「コイツは削除しとくか…ふぅん豪の奴、女の子ともアドレス交換してんだな、これも削除と」
「なななななにしてんだよ、烈兄貴ぃいいいい!」

烈兄貴がいじっていたのは俺の携帯。確か見られないようにロックを掛けたはずだぞ。
烈兄貴は笑顔で言った。烈兄貴が俺に笑い掛けるときはロクなことがない。嫌な予感がする。

「え?(僕の)豪に悪い虫が付かないようにかな?」

かな?じゃねぇーよ。今もアドレスを一個消しただろ。最近、メモリの数が減っているからおかしいと感じたんだ。犯人は烈兄貴だったんだな。

「てか、返せよ!消すなぁっ!」


烈兄貴は必ず門限の30分前には電話しろと言う。携帯を持ち始めたらさらに厳しくなった。これは小学生の時だが、一度忘れて門限も破ったら、すげぇ酷い目にあった。あれは母ちゃんよりも怖かった。小学生の時にはアレで、今破ったらどうなるんだよ俺。
これならむしろ母ちゃんに怒られていた方がいい。
それにあの頃は烈兄貴のせいで友達が増えたり減ったりって感じだった。だって、友達になった次の日ソイツは急に不登校になるしよ。今思えば、アレは烈兄貴が絡んでいたに決まっている。
かなり俺の行動範囲は烈兄貴によって制限されていたと思う。





暑苦しい。
目を開けると、いつの間に俺のベッドに潜り込んできたのか、烈兄貴が一緒に寝ていた。

「烈兄貴?!」

なんで兄貴が一緒に寝てんだよ。しかも俺を抱き枕のように抱えて。

「ん、ごう…?」

おいおい、寝ぼけてんのか?しかも烈兄貴の手が俺の下半身にいっているのは気のせいか?
なんかゴソゴソ動いてるし。

「ちょっ…烈兄貴…っ」

助けて、誰かー!

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