遊戯王
□小ネタA
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「ジャック、はなせ…っ」
背後から羽交い締めにされた。ナイフがからんと音を立てて床に落ちる。
「朝晩、殺気をチラつかせてて疲れないのか?」
遊星は頬にヌメリとしたものを感じ、体を震わせる。ジャックが遊星の頬に刻まれたマーカーに舌を這わせていた。
「顔に傷は禁物だが、ここまでくると美しいモノだ」
「…っ」
「お前はどこまでも俺好みで困る」
「やめ…ろっ」
ジャックは片手で器用に遊星のベルトを外し、ズボンの中に手を忍ばせようとする。
だが、その手がぴたりと止まる。
「チッ、なんだ」
「キング、ほどほどにしないと嫌われてしまいますよ」
「邪魔をするな」
「あまり苛めないで下さい。彼も大事なシグナーなんですから」
「お礼はないんですか?」
「助けてくれとは頼んでない」
「そうですか。でもアナタが来てからキングはアナタのことばかりです」
「何が言いたい」
「私からキングを奪わないで下さい」