愛U
□視線の先は、赤
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カラン カラン
「クロス様、お待ちしておりました」
「アレはできたのか?」
「はい、勿論でございます」
ふ…超行きつけじゃん
しかも何?オーダーメイドですか。
・・・私達の汗と涙の結晶が・・・あれ、なんか目頭熱くなってきた
目頭を押さえていたら、女店主らしき人の手が私の両肩に乗った
顔を上げれば、女の人はニコニコと愛想の良い笑顔を浮かべていて…
「・・・・あの、?」
「オレはここで待ってるから行って来い」
いや、どこに
そう言い返そうとしたけど、女店主に「こちらへ」と背を押されて個室のような所に連れて行かれ、それは叶わなかった
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「クロス様、お待たせ致しました。」
「あぁ。・・・・・・・アイツは?」
「それが…その・・・・
着替えは済んだのですが、部屋から出て来て下さらなくて…」
「ハァ・・・分かった。部屋まで連れてってくれ」
「すみません…、こちらです。」
女主人は、苦笑いを浮かべてアイツが居る部屋に案内してくれた
「この部屋です」
「そうか。・・オイ、馬鹿弟子!着替え終わったんだったら、さっさと出て来い!」
「!!師しょッ…いっ、いやですよ!」
「オレの言う事が聞けねぇのか?出て来いっつってんだよ!」
唸るように低い声を出せば、数秒後に目の前の扉が開く
…扱いやすいヤツ
「し…師匠っ!コレは何なんですか!?」
「あーん?見て分かんねぇのか?服だろ、ふ・く」
「〜〜〜ッ!そういうコト聞いてるんじゃないんです!
なんで付き添いで服屋さんに来たのに、私は服を着せられてるんですかって事です!!」
「そりゃ、元々お前の服を買う予定でここに来たからだろ」
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