愛U
□視線の先は、赤
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「もうすぐクリスマスですね〜」
「…あー、・・そうだな」
「・・・・・・・。」
反応、薄ッ・・・
「はぁ…師匠に言ったのは間違いでした。・・・人選ミスったな」
「ぁあ?オレは間違ったこと言ってねぇだろ。しかも、ちゃんと返事してやっただろうが」
「アレンだったら、もう少し気の利いたコトを言ってくれますよ」
寒さでかじかむ手に はぁ、と息を吹き掛ける私。そしてその隣りを歩く、いつものロングコートと黒い手袋でとっても暖かそうなクロス元帥。アレンは寄りたい所があるとかで、さっき別れたばかりだ
「それより師匠、さっきからドコに向かってるんですかっ?」
「…さぁな」
「秘密ですか。…(ボソッ)おっさんの隠し事って微妙」
「なんか言ったか、馬鹿弟子」
「Σいえ、何も!(聞こえてたァアι)」
それからどの位経ったのか、若干険悪な空気が漂いつつも(主に師匠の方から)、クロス師匠はなんだか高級そうな服屋の前で足を止めた
「えーっと・・・・愛人さんが居るんですか?」
「なんでそうなる。服買いに来たに決まってるだろうが」
「Σこんな高そうな所でですか!?」
「なんか文句でもあるのか?」
文句ありまくりですけど!
私とアレンが死に物狂いで稼いでるお金をなんだと思ってんだ、この人は!
「こんな高そうなトコで毎回服買ってたんですか、師匠…」
「さっさと入るぞ」
「ハァ・・・・はい師匠」
答えは貰えなかったけど、絶対行きつけだ
そう思いつつ、私はクロス師匠に急かされながらお店に入った
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