神に向かって中指を立てろ

□WEST3
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その頃三蔵は妖怪に形勢逆転され殴られていた。そこへちょうど入って来た栞は・・・


栞「死んだか?糞坊主。」

三蔵「てめぇ・・・・・・」

栞「なんだ。生きてるのか。つまんねぇ。」

三蔵「・・・・!? 避けろ!!」


パシィ

どこからか伸びてきた糸に躰の自由を奪われる。


栞「無理。捕まった後に言うな。」

三蔵「コンマの差で俺の方が早かっただろうがっ。」

栞「うーん。これって蜘蛛の糸か?」

三蔵「無視か。」


三蔵様ご立腹。


女郎蜘蛛「その通りよ、蒼い髪のお嬢ちゃん。邪魔は許さないわよ?そこの女と一緒に人質になってもらうわ。」

栞「貴様・・・・いつからいたんだ?」

女郎蜘蛛「最初からよ!!」

栞「そうだったか?フッ・・・・あんた存在感ないんだな。」

三蔵「・・・。」

女郎蜘蛛「なっ(怒)いい加減にしなっ!!!」


  ぱんっ

小気味よい音が部屋に響く。女郎蜘蛛が栞を叩いたのだ。

栞「っつ・・・・」

女郎蜘蛛「ふんっ。お嬢ちゃんはそこで黙って見てな。心配しなくてもすぐにこの坊やの後を追わせてあげるわ。」

栞「いや、いい。こんな糞坊主の後は追いたくない。」

三蔵「俺も貴様が追って来るのはゴメンだ。」


三蔵と栞。2人の間に見えない火花が散っている。


女郎蜘蛛「さ、さて。ーーーーねェ。徳の高い坊主の肉を食べると寿命がのびるんですってね。」

栞「(徳が高い?誰が?)」


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