心の欠片は砕かれた
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「く、蔵馬と飛影じゃねーか!!なんでおめーら!?」
蔵馬…?
飛影…?
「フッ…。ま、所謂社会復帰のための奉仕活動ってとこかな」
幽助に聞かれた、美少年――蔵馬が答えた
「君達に協力する事で免罪も可能ということになっている」
『免罪…?』
もしかして…。
この二人、闇の三大秘宝を盗んだ三人の内の二人…?
要は、紬が閻魔大王にぶっ飛ばされた元凶と言うことだ
コエンマが派遣したらしい
喜んだような表情を浮かべた幽助が振り返る
「紬、桑原。紹介すんぜ。飛影と蔵馬」
「おう」
『友原、紬。よろしく』
「よろしく」
桑原と紬の挨拶に、蔵馬が答える
すると、ここで初めて飛影が口を開いた
「…蔵馬はどうか知らんが、俺が興味あるのは、四聖獣に先盗りされた宝や妖具だ。貴様等に協力する気なんか全くないからな!」
飛影の言葉に、蔵馬がフ、と笑う
飛影のその態度が気に入らなかったらしく、桑原が突っかかっていた
「なんだ貴様は、死にたいのか?」
それに対し、冷静に応じる飛影
「何おォォ!!コラてめーやんのかオイ!?」
キレる桑原
蔵馬が、言い合いにストップをかけた
ストップをかけられた飛影は、桑原を無視して、今度は幽助に向かって言った
「いいか幽助!貴様への報復はきっちり行うぞ。せいぜい用心しておくんだな」
『…面白い人達ね』
シカトすんな、と怒る桑原と、それを一切無視して言う飛影に思わず紬が呟くと、蔵馬が苦笑で応じた
「まあ、いいや。今は味方が多けりゃ多いほどいいしな」
不敵に笑って応じた幽助に、フン、と吐き捨てるように飛影が息を吐いた