おはなし
□独り言
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目が覚めたら、
いつの間にか夕方だった。
意識が飛ぶ前まで
勉強する気があったのだか無かったのだか
ベッドに横たわるわたしの右手の指先の延長線上には単語帳が転がっていた。
どうせなら…
夜まで寝ていたかったと思って
もう一度意識を飛ばそうと試みたけれども
どうやら自分は今とても喉が渇いているようだということに気づいて
仕方なく
眠気でまだ熱を帯びている身体を起こして台所に向かった
冷蔵庫で冷やしておいた水に少量のレモン汁を入れて飲んだ
寝起きの頭はまだボーッとしていて
なぜだか急に
柳の処女を
初めて奪ったときのことを
思い出した。