リクエストBOX
□甘えん坊将軍?
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「おはようVv」
私の朝…それは貴方の柔らか唇が私の頬に触れる事から始まる…朝の光が良く似合うその笑顔――
こんなのはまだ序の口;
29にもなる私の夫は、私が稽古休みの日はいつものしっかりした主夫から一片する……
「剣心;」
「ん?」
「その手を放してくれないと着替えられないんだけど;」
起き上がった上半身を逃がさないとでも言うように後ろから抱きしめられているこの状況
「嫌だVv」
「…放しな〜さ〜〜い!!!」
ぎゅ〜〜〜〜!!
「あ痛゛!つっ抓るのは卑怯でござる!あ…」
「へへ〜んだ!」
すきを見て腕から逃げだし、剣心に向かって悪戯っぽく舌を出して居間へと走った。
剣心はそれを見て、苦笑しながら居間へと歩く…
居間には美味しそうな朝食と寒くないよう火鉢が置いてあった。
食事と着替えをすませ、火鉢に手を翳す…はぁ〜っと自分の手に息を吐くが一向に暖かくならない…
「寒゛っ」
「寒いでござるか?」
最近干し物にハマっている剣心は、ちょうど切干し大根を作るため、大根を吊していた。
「うん…寒い」
「少し待つでござる」
部屋からかけ布団を持って来て薫の肩にそっとかけた。またしても後ろから抱き付き、薫の肩に顔を埋めた
「これで寒くないよ」
「確かにね;」
「薫殿〜Vv」
「はいはい」
今日の剣心はまるで猫のようで頭を撫でると心地良さそうな顔をしていた。
「もう…しょうがないなぁ〜」
「薫殿?」
「ん?」
「口付けして?」
こんな事を平気で言うのだ。まぁ、その点では大人って事か…
「じゃぁ…目をつぶって?」
めったに無い私からの口付け、短いけど愛をもった時間が二人の間に流れる――
「こっこれでいいでしょ////」
「うん♪」
甘えん坊がこの先二人に増えるなどつゆ知らず、甘えるのを許してしまう私なのでした…。