リクエストBOX

□行き過ぎた恋
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「ふふっ…剣心!!一緒に買い物行こ〜ぅ」





「おろ?いいでござるよ」





「わ〜い!!」





愛くるしい表情を見せる薫は、剣心の右頬に小さな口付けを贈り、嬉しそうに自分の部屋へと駆けていった。突然の不意打ちに思考が停止した剣心は、ただただそこに立ち尽くす…





ガサッ





「………!誰だ!………人の気配を感じたのだが…気のせいか…」




「剣心お待たせ!行こう…?どうしたの?険しい顔しちゃって」



「いや……なんでもないでござる…さあ、行こうか」





剣心が気付いた目線……。それは買い物中、薫も口には出さなかったが感じていた。どこにいても感じる殺気ともまた別な物にも思える目線に何か恐怖を覚えた。







一方影から二人を見つめる者が一人…それはまさしく先程の目線の本人……。


「薫さん…なんで俺の隣りにいてくれないんだ……。俺はこんなにも愛しているのに…。あの緋色の男…薫さんの隣に堂々と居座って…許せない…薫さんは…俺のものだ!」




恋心を憎しみへと変えた男は影へと姿を消して行った……。
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