リクエストBOX
□牡丹の華・前編
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3日前…
「薫ちゃん!ちょっとちょっと…」
「なんですか?」
急に赤べこの手伝いを頼まれた薫は、出稽古を急きょ休み、慌てた様子で神谷家をあとにした。着いてみると、別にいつもより客が多い訳ではなく、何故自分が呼ばれたのかと首を傾げていた。
すると、奥から出てきた妙は嬉しそうに手に何かの封筒を持って薫を手招きした…
「薫ちゃん。温泉に興味あらへん?」
「へぇ?…温泉は好き…ですけど」
妙の突拍子のない質問にいささか驚いた。
どうやら今日呼ばれたのはこの件らしい。
親戚に温泉を経営している人柄いるらしく、招待券を貰ったそうだ。
ちょうど券は二枚。店を空けるわけにはいかないので良かったら行かないかという話しだった。
剣心と二人ぐらしになって二ヶ月… 何かがある訳でもなく、恋仲なのかも疑問だった。これをきに、確かめてみるのもいいかもしれない……。
妙さんから券を貰い、とりあえず家に帰る事にした。これが妙の作戦とも知らずに……
「あの二人を絶対くっつけてやる!」
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