リクエストBOX

□―紡ぐ愛―
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「うん……でもけ「ありがとう」」



突然抱き締められ、訳が分らないままでいるしかなかった。


「剣心?」


「拙者に…薫という妻が出来た事事態奇跡に近いのに、子宝まで……拙者は幸せ者でござる」



「喜んで…くれるの?」

自然に流れた涙を、剣心苦笑しながら優しく拭う……。


「もちろん…ありがとう薫」



いつもより強くそして優しく抱き締める剣心の手に自分は間違っていないとやっと気付いた…。





「こちらこそ…ありがとう」




下を向きながら歩いていたのか、ふと上を向くと玄関に立つ剣心の姿が目に入った。胸は急に動きを早め私の迷いをよけい強くさせた。



「薫殿〜。大丈夫でござるか?医者はなんと?」


「うん…風邪…みたい……」



「そうでござったか。今日はゆっくり休むでござるよ」




嘘をついてしまった…。私の手をそっと掴み、微笑む剣心の顔に胸がズキッとした。





着替え、布団の中で天井をじっと眺めて見る…。
「剣心ごめんね……」


いない剣心に対しての謝罪の言葉――。



「何がでござる?」



「けっ剣心!?」


いつもより強くそして優しく抱き締める剣心の手に自分は間違っていないとやっと気付いた…。





「こちらこそ…ありがとう」




あぁ、私はこんなにも愛されてるんだ…。この人の腕の中で真綿に包まれるように。



いつかこの子に話をしよう。私がどれだけ彼に愛され貴方が生まれたかを…。


「剣心」


「ん?」



「愛してる…」



「拙者も……」



END
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