リクエストBOX

□時雨に見つけた
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「俺は山に住んでるからめったに降りてはこねぇ…ただ……お前みたいな女に会えるなら降りてくるのも良いかもな」




「そう?」




何を口走っているのだろうか…ニヤッと嫌な笑いをこちらに向けるこの男……。








「お待ちどうさ〜ん。はい抹茶とお団子」








まだ出来たばかりなのであろう湯気の立つ抹茶を一口含み、お団子を一つほうばる。







「おい、女将。個室を用意してくれねぇか」







「はい。ただいま」






男は葛葉の荷物を掴み、頭上に持ちあげた。



「なっ!何するんです!」







「ちょっと来い」








男の方が明らかに身長が高い。荷物を高く持ち上げられては取り返すすべはなく、渋々男の後ろをついていった。
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