消化したお題達

□風呂に入る
1ページ/4ページ

バタン、と扉が開く。
それは、僕が振り返るよりも早くそばに来ていて、そのまま押し付けられるようにベッドに寝かされた。

「アルベル…!」
「……」
「っ…!」

手つきは優しい。
でも、荒々しい。

まるで飢えた獣が餌に貪りつくように、アルベルは求めて来た。

「っ!!」

「い…っ…」

「ぁ…」

「………!!」


性急な愛撫に余裕のない攻め。
多分、敵が強かったからだ。
僕は肌蹴られた胸に、アルベルをぎゅっと抱きしめた。

返り血だろうか。

薄らと血の匂いがした。

「…んっ…!」

無理矢理に割る様にしてアルベルの指が入ってくる。

「ふっ…う……痛……っ…」
「っ…」

アルベルは、様子を見る様に動きを止めた。
どうやら冷静さが戻ってきたらしい。

興奮の冷めて来たアルベルは、何度か頭を振ると、僕を見てふっと笑みを浮かべた。

どうも止めるつもりは無いらしかった。

でも、当然僕もここで止めさせるつもりはない。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ