消化したお題達
□風呂に入る
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バタン、と扉が開く。
それは、僕が振り返るよりも早くそばに来ていて、そのまま押し付けられるようにベッドに寝かされた。
「アルベル…!」
「……」
「っ…!」
手つきは優しい。
でも、荒々しい。
まるで飢えた獣が餌に貪りつくように、アルベルは求めて来た。
「っ!!」
「い…っ…」
「ぁ…」
「………!!」
性急な愛撫に余裕のない攻め。
多分、敵が強かったからだ。
僕は肌蹴られた胸に、アルベルをぎゅっと抱きしめた。
返り血だろうか。
薄らと血の匂いがした。
「…んっ…!」
無理矢理に割る様にしてアルベルの指が入ってくる。
「ふっ…う……痛……っ…」
「っ…」
アルベルは、様子を見る様に動きを止めた。
どうやら冷静さが戻ってきたらしい。
興奮の冷めて来たアルベルは、何度か頭を振ると、僕を見てふっと笑みを浮かべた。
どうも止めるつもりは無いらしかった。
でも、当然僕もここで止めさせるつもりはない。