消化したお題達

□近くにちょこんと座り、そっと寄りかかる
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いつも優しい静雄さん。
僕には怒ったりもしないし、怒鳴ったりもしない。
でも、あんまり抱き締めてくれないし、キス以上の事も、ない。

「竜ヶ峰?」

どうした?って。
優しい声色で聞いてくる。

「なんでもない、です」

僕はソファの上で膝を抱えた。


凄く鈍くて、でも勘が良くて、迷子になっても見つけてくれる。
そんな静雄さんが大好きだから…

ぴとり。

「なっ…!」
「静雄さん…」

それが僕の精一杯だった。
静雄さんの体に寄りかかり、上目づかいに(元々長身の静雄さんだから普通に見上げても上目づかいになるけど)見上げる。
でも、静雄さんは、ぎこちなく笑ってそっと僕の体を離した。

「悪い…俺は…お前を壊したくない…だから俺を試すようなことするなよ…」

絞り出すような声。
力なく笑う顔。
震える指先、なのに、瞳の奥だけが熱をもって渦巻くみたいで。

「僕は壊れたりしませんから…」

静雄さんの体にぎゅっと腕をまわした。



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