□手にあるものは・・/カノミハ
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「…んっ」
目を覚ますと時計は深夜1時を過ぎていた。
あのまま寝てしまってたようだ。
隣を見ると愛しいあの子が寝息を立ててすぅすぅ寝ている。
その寝顔を見て一つ安心した。
(廉 顔色普通だな。 よかった)
お互い初めてできっと廉には無理をさせただろう。
だけど廉は嫌がらなかった。
最後までこの大きくない体で俺を受けとめてくれた。
そんな姿にたまらなく愛しさがつのり額にチュっと軽いキスを送った。「ありがとう、廉」
布団から抜け出し下を履きふっと気づく。
(…そー言えば、廉 何くれたんだろぅ。)
小さな袋をガサガサと開き中を見るとストラップと二つ折りされた紙切れが入っていた。
その紙切れを開く…
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨ 修ちゃん 大好き
これからも ずっと ずっと側に いて下さい。
三橋 廉
¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨
それは見た人によって短く感じるかもしれないけど、廉の気持ちが沢山こもった内容だった。
ストラップを見ると野球ボールと1のついた青い小さなユニフォームがついている。
今女子の間で流行ってるらしい‘部活ストラップ’っとゆーものだろう。
早速携帯につけて大事そうに握ると 机の上に置いてある廉の携帯が目についた。
そこには白のユニフォームな色違いであるストラップがつけられていた。
布団で今だ寝ている廉の側により 耳元で囁く。
「廉 愛してるぞ」っと…
手の中には・・
お揃いのストラップをつけた携帯と廉の気持ちがこもったメモが強く握りしめていた・・・。
→end