□手にあるものは・・/カノミハ
3ページ/7ページ

おばさんが用意してくれた飯食って風呂入って今は廉と二人で他愛のない話をしながらのんびりしていた。

二人っきりとなったら廉は俺に甘えてくれる。
きっと甘える廉の姿なんて西浦のやつは勿論のこと俺だけしか知らないだろって思うと無性に勝ち誇ってしまう気持ちになるのは仕方ないことだろう。


俺の肩に頭を預けたままの廉が何かに気づいたように突然慌てだした。

「 うぁ そーだ、忘れてた!!」

そー言って机の上の錯乱した荷物の山から何かを探し始め、

「はい 修ちゃん これ あげる!!」


そう言い 俺の前に小さな袋をさしだした。

…??
見るからにそれはプレゼントだろう。
だけど俺の誕生日はもう過ぎてるし、その時はしっかりプレゼントは貰った。
X'masだってまだ早過ぎる。
なんでプレゼントを貰うのかよく分からず廉にそのまま聞くことにした。

「廉 なんだこれ?」

「あ えっとね クラスの女の子達が 話してるの聞いて。
記念日は特別な 日なんだって。
大好きな 人と これからもずっと一緒いたくて こ これからもよろしくね って言う 意味で…。
だからね 俺 修ちゃん 大好きだから それで///」


きっとその女の子達が言ってる記念日っというのは‘付き合って一年’経った時のことだろう。
付き合って半年でこんなことするカップルなんて滅多にいないと思うから。
だけど、それを聞いて慌てて用意してくれたんだとか考えたら どーしょうもなく廉が愛しく感じる。
(〜〜っつ廉///)

気持ちのまま俺はぎゅって強く抱きしめた。
勢いついた、しかも突然の俺の行動に廉はびっくりして体のバランスを崩し後ろにそのまま倒れかかってしまった。

「うぉ!!」

「…ってて。悪ぃ、廉大丈ぶ……」


そこで俺が廉の体を覆いかぶさっているこの体勢に気づき固まってしまった。

「?しゅ 修ちゃん??」

廉の顔がすぐ近くにあり廉の唇が‘修ちゃん’と動いたのを確認し・・
俺は軽く廉の唇に自分の唇を重ねていた。

何度も啄むようなキスに廉は嫌がるそぶりも見せず 俺の背中をギュって掴んでくる。
そんな廉の姿を見て軽く啄むキスから深いキスへと変わった。

「ん、 …ふっ 」

時々漏れる廉の甘い吐息に煽られてしまう。

思うまま互いの唇を貪り廉が苦しそうになるのを見計らって唇を話すと銀色の糸が二人が離れるのを躊躇いがちに繋がっていた。

「ぅむっ はっ… はぁっ
しゅ 修ちゃ…」

(……!くそっ…可愛い!!)

深いキスが苦しかったのか大きな瞳に涙をため顔を赤くした廉が下から俺を見上げてくる。


そんな姿に一つの想いしか浮かばない−…

「…っなぁ廉?
もーひとつプレゼント欲しい。我が儘言っていい?」

「ふぇ 我が儘??
う うん!! なんでも言って」

頼られるのが余程嬉しかったのか今の状態も忘れてキラキラした目で聞いてくる廉の耳元に唇をよせ・・


「…廉がほしいんだ」


next→
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ