西浦

□変わったのは…/イズミハ
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初めて出会った時の印象は、正直仲良くなれないだろうなってあまりよくないイメージしかでてこなかった。



首痛くなるんじゃねぇかってくらい、俯いてるし
同じ年なのにおどおどしてばっか。。

やっと声を出したと思っても普通に話したらいいのにつっかえながらびくつきながら発する。
会話という会話がまったくできずに言い終わるのに時間がかかって…なんでそんなにびくつくんだよって苛々してしまったんだよな。


初めて会ったやつばかりだったけど、あいつが現れる前まではこれから仲間となる他のやつらとはすぐ打ち明けれたし、どちらかと言うと俺は他人とはすぐ打ち明けれる方だと思う。俺から話しかけたりするし、


まぁ田島までとは言わないがな。

だから自分から話しかけようと思えなかったのはこいつが初めてのことだった。



投手の経験があるっと言った時は驚いた。
俺が言えることでもないけど、小さくひょろひょろした体でマウンドに立ち続け投げる姿なんてピンとこなかったし…


阿部に向けて投げた時も特別凄い球でもなかった。
むしろ打ちやすいと思えるくらいの球だった。




特だん俺の中で興味をそそるやつではなかった。



『同じクラスで部活が一緒なやつ。』

それだけの関係だと思ってたんだ。これからも。






…だけど違った。
こいつの近くに、隣にいたいって思うくらい1番大事な大事な存在になっている。


こいつのことを1番に想うようになった。

いつから?

…分からない。
気がついたらこいつのこと目で探してるし、
阿部や田島と話してる時はいちいち気になってしまうし。
バカ浜田のやつを浜ちゃんとかゆーのも気にくわねぇ。

初めはイライラした話し方や態度も今では愛しいってくらいにしか思えない。…こいつは何も変わってないのに。



バカがつく程野球が…投げることが好きな、
おどおどしてるけど人を絶対傷つけることを言わない優しいこいつを、

俺は誰よりも好きになったし、一番こいつのことを理解できる男になりたいって思った。


そう思ったのは俺だけじゃないみたいで、ライバルは多いし、

バッテリーな阿部や
一番に理解することが出来てベタベタとくっつく田島には、どーしても負けてしまうけど そんなことで諦める俺じゃねぇ

俺は俺なりのポジションでこいつの近くにいるし、田島と同じくらい前よりも心開いてくれて他のやつらより打ち明けてくれてるんだって自信もある。



−−三橋 廉



俺の一番大切な人

何がなんでも手に入れたいもの。

近くにいたいもの。



誰よりもひ弱で卑屈な三橋をいつか必ず俺のものにするよ。






変わったのは・・・・

俺。
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