西浦

□sweet×sweet/ミズミハ
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「いーい!!絶対だよ!!!絶対だかんね!!!!」


「ったく、うぜぇ米!!!」
「分かったから水谷。」

「う〜泉や栄口はまだ分かってくれてるけどぉ心配なんだもん;
阿部!!田島!!絶対だかんね!!!!
今日だけは絶対邪魔しないでね!!!」


結局最後まで阿部と田島は「あー」とか「うー」とか聞きたい返事が返ってこないから本気で泣きそうになる所を呆れたかんじだったけど花井が「あいつらは俺が止めといてやるから」って言ってくれた。


何で俺がこんなに頑張ってるかって?

だって今日は俺の誕生日だもん!!!

誕生日には好きな人と過ごしたいってもんでしょ。
0時に皆からおめでとうメールきた中でも、三橋のメールに1番嬉しく感じてしまったのは三橋にひそかに想いをよせてるからであって。
その三橋に「プレゼント何がいい?」って聞かれたから、勇気を振り絞って家に誘ったんだ。

誕生日にはいつも姉ちゃんがケーキを作ってくれていて、それを三橋にも食べさせたいんだよね♪
三橋も甘いの好きだから誘ったら三橋は思った通り凄く喜んでくれた。



クラスは違うし、部活でも阿部や田島がいるから二人っきりになれることなんてないし、泉や栄口みたいに三橋が困ってるとすぐ反応できないし
俺ってあんまり三橋と接点ないんだよね。

だけどこの<甘いのが好き>っていう接点で三橋も心許してくれたしさ大切にしたいんだ。
俺のやり方で。
泉は「餌づけ」って言うんだけどね。



いつもはコンビニでバイバイする俺らだけど今日は違うんだ〜。

「へへ〜じゃぁね皆。」

「おいクソレ!!マジで今日だけだかんな!!!!!
三橋に手ぇだしたらどうなるか分かってんだろぉな!!!!!」

「阿部じゃないんだから手とか出す訳ないじゃん!!しかも三橋は阿部のじゃないし!!!」

「んだと!!!!」

「わ〜御免って。も−阿部はほんとに酷いやつだよ」

「な〜なぁ水谷ぃ俺も行きてぇ!!」

「ほら田島。今日は水谷の誕生日だから邪魔しないであげなって」

「栄口〜;;ありがとなぁ〜。
じゃぁ三橋行こっか♪」

「ぅ、うん!! じゃぁ
また 明日 み 皆。」


「おー気をつけてな。また明日!!」

「三橋、あんま遅くまでおるんじゃねぇぞ!!すぐ帰れよ!!!
なんかあったらぜってぇすぐ電話かけろよ!!〜〜



阿部の言葉を背に俺と三橋は自転車にまたがいペダルを踏んだ。

−・・・新年早々から今年も三橋至上主義を発揮する阿部に慣れだしてる自分が嫌だな・・・−






「ほら三橋どこでも空いてる所座って、座って」

「う、ん。
水谷君の部屋 は 初めてだ//オシャレ だね、ウヒ」

「エヘヘありがとー 」


「ジャーン!!
ショートケーキだよ!!!

あっでもお腹大丈夫?さっきも生クリーム食べたもんね俺達」


年始めの部活を終えた俺に待ってたのは、もう恒例となってる誕生日パーティー。
三橋の誕生日から始まって、三橋の「俺も皆の誕生日の時パーティーしたい」の発言からなんだかんだずっと続いていて。

皆にお祝いされるのが大好きだから嬉しかったんだけどね♪

マネジが手作りプリンを皆に作っていて、俺の大好きな生クリームがこれでもかってくらいのっていて すんごく美味しかった。
甘いの好きな俺と三橋とお腹空いてた田島が甘いの苦手な阿部と花井と巣山の分まで食べたから、正直言ってまた生クリームのしかもケーキとなればきついかなって今頃なって後悔してしまう。


「お 俺 平気!!!
ケーキすっごく美味しそうだ!!!!
…でも…」

大きい目をキラキラとさせケーキを見てた三橋の表情が曇りだす。

「せっかくの水谷君の誕生日なのに、おれ ばっかり う嬉しい。
プ、プレゼント ちゃんとあげたいのに…何も用意できなかった。ご ごめ、な、さ;;」


「Σえっ!ちょ ちょっと待って三橋
俺嬉しいよ!!!
だっておれがプレゼントこれがいいって言ったんだもん。
謝る必要なんてないよ〜俺すっごく嬉しい」


「うぐ。で、でも…」

「ん〜あっ!!ほら、三橋あーん〃」

「ぅお、?あ、ん??」


三橋の口にケーキを持って行くとパクンと食べた。
そして
「ウヒ///美味しい」

すっごく幸せそうに笑う三橋をみてこっちまで幸せになる気がする。

「ね?美味しいでしょ。
俺ね大好きな食べ物を一緒に美味しいって言えるのが1番嬉しいんだぁ。
だからね三橋と一緒に食べれて嬉しいよ〜三橋は?」

「俺も 嬉しい//
うひひ//
水谷君 お誕生日おめでとう」

「ありがとう、三橋vv
じゃぁ 食べよっか♪」




大好きな甘い生クリームに負けないくらいの
蕩けるような三橋の笑顔は
どんなケーキにだって敵わない、
俺の大好きなもの。


→end
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