完ペキサッカー少年とおバカ少女物語

□まさに運命!
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「じゃあ、私が呼んだら入って来てね」

『あっ、はい!』


遅れたのは気にしないでね、と微笑みカラカラカラーっと目の前にある教室のドアを開いて入っていく女の人をみて、ふーっと息を吐く。


ようやく校舎に入ったものの、どこがどこだか分からなくなって半泣きで迷子状態になってた私はとにかくあらゆる廊下を歩き回って職員室を見つけ、今の状況に至ったのだ



担任の先生がいい人でホントよかった…

ああでも、友達出来るかな?みんなと仲良くなれるかな?苦手な人ばっかだったら嫌だな…


「…桜木さん、桜木さん!」

『わっはい!』

「入って自己紹介してもらえる?」

『…はい!』

ぼーっとしちゃってた…
しっかりしなきゃ!

ぱしぱしっと両手で両頬を軽く叩き、よしっと気合いを入れ直すと、先生の後ろについて教室に入った

「はい、じゃあ今日から私たちの仲間になる子を紹介します」

頑張って、と小声で私に言った先生のウインクを受けながらみんなの方を向いた


『えっと、桜木唯です。私勉強出来ません。こんな私ですが皆さん仲良くして下さい!』

ぺこりと勢いに任せてお辞儀をすると静かだった教室がどっと騒ぎだした

「桜木さん、可愛いねー!あははっ」

「ナイスキャラ!」

などの声と沢山の笑い声が教室を包み込んだ

恥ずかしくて顔を伏せていると、先生に肩を叩かれ、桜木さんの席はあそこよ、と優しく教えてくれた

『あの、よろしくね!』

指された席にたどり着き、まずは隣の人に挨拶だ!と思い、隣の人に声を掛けた

「ああ、よろしく」

と素っ気ない返事が返ってくる

その返事に、怒らせちゃったかな、と思い、顔を覗き込めば。


『あ、ああ…』

「…あ?」

『あなたさっきの格好いい人…!』

「…は?」





まさに運命!

(よろしければ、お名前教えて下さい!)
(…豪炎寺修也)
(豪炎寺修也さん!いいお名前ですね!)
(((…どーゆう展開?)))

 

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