小説(長)

□TURN1 エリア11
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皇帝陛下に命じられてすぐにライはエリア11に向かった。

「ここが、エリア11か。初めて来た。」

「ティム、僕達は遊びに来たんじゃないんだよ。」

「わかっていますよ。それより所長、フジプラントって見に行けますか?」

「視察なら、ちゃんとマオにスケジュールに入れておくように言っといたから、安心して良いよ。」

ライとティムは、空港ロビーである人物を待ちながら、会話を続けていた。

「……、だから、ファクトスフィアは、まだまだ改良の余地がある素晴らしい技術なんです。」

この前の御前試合の時に試した新パーツの自慢を始めるティム。
そこに、ライの秘書であるマオが来る。

「ティムさん、殿下は忙しいんですよ。殿下、エリア11の総督のカラレス公爵が御見えです。」

「わかった。」

マオからの用件にライは、短く答えてカラレスの元に向かう。
そこでライがカラレスに抱いた印象は悪いものだった。
カラレスとの会談を終えて、ライはそのまま政庁へと向かった。
そこで、再会したギルバードとの会談を行いブリタニアの客将としてエリア11に滞在する事となった。

「それから、貴殿の住まいはどうするのだ?」

会談が終わり、ギルバードがライに住まいの事を聞いてきた。

「自分でこれから見つけます。」

「政庁の宿舎なんてどうだね。あそこならすぐに連絡が付くが。」

「自分の部下は、宿舎に滞在するみたいです。ですが僕は、今ある候補が駄目になったら宿舎に部屋を借りようと思います。」

「そうか…、呼び止めて申し訳ない。それでは。」

そう言うとギルバードは、自分の執務室へ戻っていった。
そして、ライもある場所に向かって歩き出した。
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