涙の別れ

□08
1ページ/1ページ



「ごめん。余計な事して…でも俺咲羅の事ずっと良いなって思ってたから…さ…」


「気にしないで。付き合えて嬉しい」





あの後、みんなに謝って先に彼と帰る事にした。





付き合えて嬉しいなんて嘘。本当は土方君が良い。


土方君じゃなきゃ嫌だし、きっと私は隣りに居る彼を傷つけてしまうだろう。




私…最低な女だ……






−フニッ−




「なっ!!?」



突然頬に暖かい物が触れる。どうやらそれは彼の指の様だ。









「どうしたの?可愛い顔台無しだよ?」


「なっ!!可愛い!?嘘嘘!!可愛いなんておかしいよ!!」



初めての対応でアタフタしていると彼は手を私の頭の上にのせ、ゆっくり撫でてくれた。






その仕草だけでも頬が熱くなる。どうやら新しい彼はとんでもないプレイボーイらしい……




なんというか…女性の扱いに慣れている。



土方君も格好いいが隣の彼は違う格好良さを持っている…なんというか…軽い…





そんな彼に笑われない様、精一杯努力しようと柄にもなく思ってしまった。


















ちゃんと前を向いて歩こうと決めた。



 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ