涙の別れ
□09
1ページ/1ページ
「紗夜昨日はごめんね」
「良いよ良いよ。それより…あんた昨日の続き聞かせなさいよー」
「うん…」
私は昨日の出来事を紗夜に話した。
「へぇ〜やるねぇ…あいつ」
「凄く良い人だけど…なんか遊んでそう…なんで私なんだろ」
そう紗夜に聞くと紗夜の表情が変わった。
「あたしは別にあんたの恋愛に口挟むとかはしないけど…忠告はする。あいつは気を付けな。」
「な…んで?」
「あいつ…片っ端から女の子と付き合うけど、長続きした子はいない。しかもなんか裏じゃヤバい事やってるって聞いたよ」
「ふーん」
「ふーんって…!あんた土方君が好きだったんじゃないの?」
−ズキリ−
「った…」
頭が割れる様に痛む。
そうだよ…まだ好きだよ…土方君が…諦められないんだよ。
「まだ土方君が好きなら、アタックしてみなよ」
紗夜の言葉と昨日の映像が交互によぎる。
私はどうすれば良いのだろうか…
募る不安囁く悪魔
歯車は、ゆっくり動き始めた。