涙の別れ
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「んっ…」
どこだろう…体がフワフワして言うことを聞かない。
「あっ、起きた?」
彼の声がする。どうしたのだろう…酷く冷たい声。
「まったく…あんた面白いね。俺を振るなんて…」
いつもの彼と違う
「せっかくヤらせてもらえると思ったのにさ」
彼は何を言ってるの?
「まっ、いっか。ヤらせてねーあんたに拒否権は無いけど」
「やっ…」
首にヌルリとした感覚。
キモチワルイ
「やだ!!っ…やぁ…!!」
「うるさいな」
そういって彼はハンカチを私の口に詰める。
手は縛られてるので、身動きがとれない
「あんまり暴れると…言っちゃうよ?」
「っ…!!」
こんなことが学校でバレたら、土方君に会えなくなる。
絶対嫌だ。
「おっ、あんた頭良いね。それが賢明だよ」
神様…やっぱり私は幸せになっちゃいけない人間なんですね
「うっ…っく…」
ハンカチをしっかり噛み、声を出さないようにする。
ボタンが1つ、2つ、 と取れていく。
茨のお城のお姫様
下着に彼の手が延びたとき…
何かが壊れる音がした。
−助けて土方君!!−