涙の別れ
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「なんだよ…良い所なのに」
彼は舌打ちして一度私から離れる。
安心したつかの間…
「てめぇ!!誰だ!!」
彼の声がした。
急いで散らばった服を着る。
暗闇でよく分からないが、どうやら誰かが来たらしい
「咲羅!!」
「っ…!!」
この声は…土方君。忘れる筈がない。私の愛しい人…
「っ土方君!!」
彼がどこにいるか分からないが、彼の声の方へ向かう。
−フワリ−
誰かに抱きしめられた。
あぁ…この感覚は…
「土方君…」
「咲羅…」
来てくれた。彼は私の為に来てくれた。
「すまねぇ…全部、全部違うんだ」
「私っ…土方君を傷付けたっ…なのにっ…土方君に会いたかったっ…私、最低だ。わがままで…」
「もう、何も言うな。今は、」
「怖っかった…嫌っだった…うっうわぁぁぁぁ…」
私達は、その後ずっと抱き合った…
まるで…空いた時間を取り戻すかのように…
彼は私のヒーロー
来てくれて、本当に良かった…