涙の青春
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「土方先生、好きですっ!!」
「だから、神崎、俺は結婚してるっつってんだろ!!諦めろ」
分かってるけど、私の思いは止められない。
だって好きなんだもん!!
土方先生に好きになってもらいたい。
可愛いって言われたい。
だから苦手な国語も頑張ってるし、
慣れないメイクも勉強した。
スカートだって短くしたんだよ
それなのに……
「土方先生っ……」
「あぁ?」
「好き……なんです」
「知ってる。」
「でもっ、……それでも、好き……」
目に涙か溜まる。声が震えるのが分かる
うつむいていると頭に乗せられた温かい物。
見上げると、土方先生は目を細め、私の頭を撫でていた。
「好きになってくれてありがとな、神崎。俺はお前の気持ちには答えられねぇが、生徒としてのお前は大好きだ。」
「せん、せ……」
「最近国語頑張ってるみてぇじゃねぇか。嬉しいぜ。分からない所があれば言えよ」
「っ!!はいっ!!」
じゃあな、と言って離れる手が寂しかった。
どうしよう……本気で先生を好きになってしまったようだ。
当たって砕けろ!
涙なんかとっくに止まってる