涙の青春
□06
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今日は土方先生居るかな
昨日のお礼が言いたいな。
そう思いながら国語準備室と書かれた部屋のドアを軽くノックした。
−コンコン−
「……誰も居ないのかな」
それとも寝ているのかな?
「お邪魔しま−す」
ドアを開けると沢山の資料と煙草の吸い殻。
その中に埋もれるように土方先生が寝ていた。
「先生、先生」
起きないと風邪引いちゃうよ
そんな新婚みたいな会話を言おうとし自然と口角が上がる。
近くにあったタオルをかけようと先生に近づく。
そのとき……
「 」
「えっ?」
「…………咲羅」
「…………えっ!?」
「咲羅……す、きだ、愛して……る」
顔に熱が集まるのが分かる
今、名前……呼んだよ……ね
それに、愛してるって……好きって……
どうしよう、まともに先生が見られない。
待ち伏せ場所は…
いつもの国語準備室…