涙の恋
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−さぁお姫様、12時の金が鳴りましたよ−
「結構終わってきたね。」
「あぁ。お前のお陰だ。サンキューな。」
何日かたって、私と土方君の課題も、もう残り少ない。
嬉しい反面、終わってしまったら、もう土方君との接点が無くなってしまうので、少し寂しい。
このまま夏休みがずっと続けば良いのに…
そんな事を言っても、どんどん夏休みは短くなっていく。
「じゃあまた明日。」
「あぁ。」
また明日。これほど今の時期に残酷な言葉は無いだろう。
明日が来れば来るほど近付いて来る。
−みんなとの別れが−
土方君が見えなくなってから家に入る。それが私の日課になってきた。
玄関のドアを閉めた後、私はズルリと座り込む。
「…ふぇっく……寂しいよ……」
あぁ、こんなに1人って寂しかったんだ。
こんなに人って大切だったんだ。
魔法がとける時間
魔法がとけた私は1人ぼっちのシンデレラ