涙の恋
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「ふー」
いつもの倍以上時間のかかった数字を見ながら、彼を思い浮かべる。
−土方君…何してるのかな?−
気付けば彼の事ばかり思ってしまう。
それはきっと…土方君が『大切な人』だからだ。
会いたいよ…今…
自然と涙が出てきた。
寂しいよ…寂しい。
私は弱い人間だ…一人じゃ何も出来ない。
あぁ…これが『恋しい』って事なのかな?
これが『恋』なのかな?
溢れる涙は止まらない。寧ろ余計に出てくる。
私…土方君が…
好き。
好き。なんだ。とっても…
自覚したらなんだか恥ずかしい。
火照った顔を冷やそうと窓辺に行く。
すると…外には彼が居た…