未来日記
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数日後、咲羅は本当に風邪をひいた。
熱は微熱だが、咳が止まらない。
やはり病院に行くべきだろう
全てが嘘なら良い
ただの気のせいだ
気のせいであって欲しい
「紅月さーん」
受け付けに名前を呼ばれ、俺達は病室へ入ってた
「うーん。ちょっと風邪酷いねぇ、念のため入院しましょう」
やっぱりただの風邪か。
それなら良かった。
「あっ、そこのお連れの方、ちょっと来てくれますか?」
「……はい」
どうせ入院の手続きとかだろう。
咲羅の家族はまた旅行に行ったらしい。
「……まだ、詳しくは解りませんが、彼女は重い病気にかかっています。」
だから、咲羅の家族が帰ったら、挨拶に――――
歯車は回り始めた。