未来日記
□06
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俺は、咲羅に伝えられるのか?
咲羅の笑顔を奪って良いのか?
「……絶対に咲羅には、あいつには言わないで下さい…………」
「本当にそれで、良いんですね?」
「はい」
それで、良いんだ。あいつだけが辛い思いをするのは間違っている。
あいつには、笑顔でいて欲しい。
たとえ、どんな事があっても、もう、泣かせない。
ナミダよりエガオ
俺と付き合ってから、咲羅は本当に辛い思いをさせている。
いっそ、別れた方があいつの為になるんじゃねぇか
そう俺は思ったが、一瞬で首を振る。
俺はあいつにもう二度と辛い思いは、させない。
そう誓ったんだ。
でも、それでも、
「あいつの夢はどうなるんだよ!!」
ムシャクシャして俺はゴミ箱を蹴り飛ばした。
「痛てぇ……」
足ではなく、心が痛かった。
耐えろ、俺、今泣いてはいけない。
咲羅はもっとくるしんでいるんだ。
だから
「っ、うっく……」
涙よ、止まれ