涙のリング
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「お父さんお母さん!!」
「やぁ、いい子だったかい?」
「子供扱いしないでよ!!あっあのね!!私彼氏が出来たの!!」
「あら、良かったじゃない。名前は?」
「うん。トシ君!!」
その瞬間、両親の顔が一瞬曇った気がした。
「えっと…本名は土方十四郎君でね…「咲羅!!」えっ…」
「…お兄ちゃんが待ってるわよ」
「あっ…そうだね…ごめんなさい」
「まったく…咲羅はおっちょこちょいね」
「そんな事ないよ!!」
「現に今忘れてんじゃねェか」
「わぁ!!ごめんお兄ちゃん。お帰り」
「……ただいま…」
その光景を両親は微笑んで見ていた。
その笑顔の裏には
微笑んでいる両親の顔に何故か背中がゾクリとした
.