涙のリング

□05
1ページ/1ページ




足が…動かない…




誰が?トシ君が?





兄妹?私と?





嘘だ…嘘だ嘘だ





じゃあ何で、あの指輪を渡したの?






知ってたの?





知ってて教えてくれなかったの?







「おい」


「っ!!」



振り向くと晋助お兄ちゃんが居た。



「おに…ぃ…ちゃん」


「咲羅…」


「えっ!?」




一瞬で私はお兄ちゃんの腕に居た。



「俺…最低だ…お前が妹じゃなくて喜んでる自分が居る。」


「ど…ゆ…こと?」


「好きだ。ずっと昔から、妹じゃなく、女として…」


「お兄ちゃん…」



お兄ちゃんはお父さんとお母さんの会話を聞いていたの?



好きって…



「お兄「晋助」えっ?」


「晋助って呼べよ」


「晋……助…」










私達はもう…あの頃へは戻れない




.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ