涙のリング
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「やだ!!離して!!トシッ!!」
「静かにしなさい咲羅!アナタはもう直ぐ転校させるわ。」
秘密を知った私はお母さんによって部屋に閉じ込められた。
いつからこんな風になってしまったのだろう
トシの事を話してから、家族がバラバラになってしまった
−全てを賭ける−
トシが私に全てを賭けるなら、私はトシに全てを賭けるよ
「−−っ!!」
「トシ?」
「咲羅!!!!」
「トシ!!」
窓を開けると、ソコにはトシが。
「降りろ咲羅!!!」
決心して飛び降りると、トシは優しく受け止めてくれた。
「何処行くの!?」
「俺の家!!逃げるぞ」
「ほら」
「お邪魔します。」
夏休みに来たのと変わらないのに、何故か、緊張する。
「トシは知ってたの?」
「あぁ。でも、俺は、お前に全てを賭ける。どんなに許されない恋でも、そんなのどうでもいい」
「有難う…ありがとう…トシ」
あぁ、神様。たった1人の可愛い妹を連れて行かないで下さい。
せめて…せめて一晩だけは、俺達を恋人にして下さい。
俺の可愛い妹………恋人ゴッコはこれで最後だから…
俺の事は忘れてくれ。
どうか、幸せに……
君の全てを信じる
さぁ、この恋にピリオドを…